支部長:中澤 潤(植草学園大学・短期大学)
事務局長:鈴木 彰典
事務局:千葉県千葉市小倉町1639-3 植草学園短期大学 堀彰人研究室内
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支部ホームページ:日本臨床発達心理士会 千葉支部
千葉支部 2024年度 第1回資格更新研修会 報告
2024年5月26日(日)13時~16時30 分 千葉大学西千葉キャンパスにて
対面による研修会 参加者 46 名
性の多様性へのアプローチ
【講師】
松尾 圭先生(レインボー千葉の会・顧問)
今井 出雲先生(市川市よりそい支援事業・がじゅまる+・相談支援員 )
【グループワークアシスタント】
沼倉 智美先生(ちばLGBTQフレンズ・代表)
日野 比奈子先生(レインボー千葉の会)
今年度は多様な文化的背景をもつ対象者への理解と支援を研修テーマに設定しました。中でも今回の研修では、性的マイノリティの当事者と家族が必要とする支援について考えました。
最初に、千葉市や船橋市等と連携し、パートナーシップ制度の整備に関して具体的実践を重ねている松尾圭先生にご講演いただきました。LGBTQ+やSOGIという言葉の意味、性のあり方の多様性を理解した後、当事者は8%の割合でいることから、「身近な人に当事者がいるはず」という認識をもつ必要があることを学びました。
その後、今井出雲先生から当事者としての経験が語られました。幼少期から苦悩や葛藤が長期間に亙って続いてきており、とくに両親との葛藤、友人への開示など、人生におけるさまざまな場面で悩んでこられたことがわかりました。またアウティングの危険性についての指摘があり、倫理上、遵守しなければならないことだと認識を新たにしました。
研修中盤では、参加者がグループに分かれて、それぞれの職場で直面している事例について話し合いました。沼倉智美先生・日野比奈子先生にも加わっていただき、活発な意見交換を行いました。講師の先生方への質疑・応答もありました。
さらに沼倉智美先生からは、家族の立場からの経験が語られました。当事者への思いや家族内での葛藤の他、周囲の人たちが理解を深めていけるように、行政などの多方面にわたり社会的行動を重ねてこられたことを知りました。当事者がありのままの自分を大切にして生きていけるよう支援していくためには、私たち一人一人がどのようなことができるかを常に考え続けて行くことが大切であると学びました。 (報告 千葉支部 實川慎子)